1 日常

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「んー、」 「…………、」 差し出されるジッポからは音を立てて火が上がる。 それに無言でタバコに火をつけると大きく息を吐いた。 「完全に、無意識だ」 自分の行動に眉を寄せる大虎に、ライトは嬉しそうに笑みを漏らす。 今までならここで無言を貫いていたのだが、彼女と出会ってから大分変ったと思う。 「ふあぁぁぁ、」 ライトはあくびをすると目尻の涙をぬぐい、大虎を見る。 「……なんだ」 「んー?トラちゃんいいなぁーって思ってー」 「あぁ?」 「だってさー、朝からココっちの美味しいコーヒー飲んできたんでしょー?」 ソレがどうしたと怪訝そうに目を細める大虎へ、ライトは眠たそうな目を半分に、じとっと見つめた。 「俺も朝からココっちのコーヒーで目覚めたいっ!そしたらきっと、俺の仕事の効率、もう少しあがるかもしんない!」 ダダをこねるように長い脚を投げ出すライトへ、大虎は呆れたようにため息を吐く。 「なら、朝、ここで心羽に淹れていってもらうか?」 「えっ!?マジで!!?うんうん!朝のココっち欲しい!」 「おい。心羽はやらねぇよ」 「うわっ、わかってるってば!」
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