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いや、お父さんじゃねーし、それ、俺がしてもいいわけ?
躊躇っていると、更なるプレッシャーをかけてきた。
「安心させてやらんかね!ほら!ほら!」
「あ、ああ…はい」
九州訛りの強い押しに負け、こわごわと二人を腕の中に閉じ込めた。
すると、待ってたかのように、しーちゃんはさらに小さく身を寄せてくる。
その反応にこれは正解だったのだとほっとしたが、同時に胸の奥をぎゅっと掴まれた感覚が訪れた。
マズい……
瞬時に脳裏に過ったのは、この言葉だった。
何が『マズい』のか、それさえ考えちゃいけない。
気づきたくないものに気づきそうになった時、パンパンと背中をたたかれ、ドツボに嵌りそうな思考が遮断された。
さっきのばあちゃんが『よくやった』という労いで叩いのだ。
満足げな笑顔がそれを物語っている。
助かった。
絶妙な邪魔をしてくれたおかげで、冷静さを取り戻してゆく。
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