はじまり2

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叶わない、 と自分を誤魔化して諦めようとした。 けど、 無理だった。 だから、 諦めるのは諦めた。 好きでいよう。 勝手に好きでいればいい。 そう決めると、 気持ちも落ち着いていたはず。 しかし、 やはり気持ちに動かされてここへ来てしまった。 窓の外を見ながら、 はぁっとため息をつく。 行き場のない思い。 ドアが開く音がして人が入って来る。 「ユズル」 名前を呼ばれた声に驚き、 びくっとした。 マナトが戻ったのだと思い気を抜いていた。 振り返ることができない。 「ユズル?」 肩をそっと掴まれる。 仕方なく振り返る。 「あぁ、 悪い。 ぼーっとして…」 振り返ったところに、 タカヤ顔。
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