はじまり2

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前にいたユミさんが引退して、 リホが入った。 紅一点。 タカヤはパソコンを叩き始めた。 小気味良いタイピングの音。 それを眺めながらマナトが入れてくれたコーヒーを飲む。 もうぬるくなってる。 「で、 マナトは?」 タカヤはパソコンに向ったままそう言った。 答えようとしたときドアが開いた。 入って来たのは、 藤原さんだった。 「お疲れ様です。 」 反射的に挨拶をする。 タカヤもドアの方を振り返り同じようにに挨拶をする。 「お疲れさん」 藤原さんがオレを見て目を細める。 あ…。 オレは片方の手に持っていた煙草を灰皿に押し付ける。 「ダメだっつたろ、 二十歳になるまでここではやめとけ、 面倒になる。 」 藤原さんが少しキツい口調でいう。
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