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「1億円だと!?戦艦が建造出来る金額ではないか!!」
昭和11年3月
私は赤坂の料亭にて艦政本部長である百武源吾中将と密会した。
そこで、海軍に1億円の寄付をする話を持ち掛けた。
艦政本部とは海軍の造船や技術研究を行う官庁のこと。
百武中将が驚くのも無理がない金額・・・1億円
海軍予算が5億円なのに1億の寄与など考えられる金額ではなかったからだ。
ちなみに国家予算は22億円
百武「何を考えている?」
私 「廃案となった電波探信儀の開発費として・・・」
私はテーブル上のジョニーウォーカーを手に取ってグラスに注いだ。
私 「このジョニーウォーカーは英海軍で愛飲されているもの。」
百武「それくらい知っている。」
そして一口含み、満足そうな顔をした。
百武「この【黒】がチャーチルの好みであることもな。」
私 「閣下が、英米通で安心しました。」
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