同棲

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「ビールどれにする?」 「一番安いやつ。 」 「これマズイから、 こっちな。 」 「ユズル何食いたい?」 「えっとな、 さしみ。 」 「無理。 」 「ケチ。 」 「食費掛るんだから、 頼むよ。 」 「へいへい。 じゃあ、 鶏肉と豚肉ならよろしいでしょうか、 マナトさん。 」 「そうしてください。 」 「あ、 コーヒー切れてたな。 見てくるわ。 」  ユズルは一人でフラフラとどこかへ歩いて行った。  二人で暮らすようになって何が問題かというと、 二人とも大して料理ができないということだ。  ユズルはカフェバーでバイトをしていたし、 俺は基本鍵っ子でどちらも少しくらいは料理ができてもよさそうなものなのに作れるモノと言ったら、 野菜炒め程度。
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