第三章 目覚め

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 ノペアがいったいつものところ、とはピメイスにある食堂のことだ。ここでいつも食事を準備してもらっている。ピメイスに移動するには地下にある箱――地球でいるエレベーターのようなもの。タリナでは特に名称はない――にのって移動する。動力源は魔力であり、ピメイスに所属しているものの魔力でしか起動しないようになっている。  科学力に関してはほとんど発達していないが、それを補うように魔力、という力が様々な動力を補っている。今自分がこの箱を動かしているのに使っている魔力は無属性。だれしもが扱うことのできる属性だ。そしてそれ以外に基本の属性として火、水、土、風、光、闇の属性、さらにその基本属性を個人が成長させた属性が個人の数だけ存在する。  そして例外として特殊属性というものがる。こちらも全体の数は把握しきれていないが、自分が持っている属性は闇、影、幻。ノペアがもっているのは風の上位互換、疾風だ。  自分の中で今日のスケジュールを確認する。今日は特にクエストに行く予定もないので、ノペアと食事を取った後は自分達が通っているヴィーサウス学園に向かい……しまった、今日提出の宿題があるのに昨日クエストに通っているせいで忘れてしまった。食事をとったらすぐさま片付けなければ。
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