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「……あまりおどろいてはおらぬようじゃな。」
「……まあ。あのクソみたいな世界から逃げ出せさえすればよかったから」
「……確かに。お主は中々過酷な人生を送ってきたようじゃ。神の一人として救えなかったこと、大変心苦しくおもう。」
今更神に謝罪のようなことをされてもどうでもいい。なにかいい事をしてくれるならば話は別だが、今の自分はどうやら死んでいるらしいし、さっさと輪廻転生なりなんなりしてほしいものだ。
「一応、おぬしによいことをしてやることはできるぞ? 条件があるが」
「……どういうことだ? 俺は死んだのになにかしてやれる? 蘇らさせてくれるということか? だとしたら願い下げだ。せっかく死ねたのにあんなクソみたいなところに戻ってたまるか。」
「たしかに復活といえば復活だが……お主には地球ではない、まったく別の世界によみがえってもらう。」
「……一体どういうことだ? 別の世界? ここ以外にも沢山の世界があるのか?」
「左様。名はタリナ。地球では御伽ばなしでしかなかった魔法が実在し、変わりに科学技術というものがほとんど形を成しておらぬ。文明水準は地球とほとんど変わらぬが」
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