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「ん、気が付いてるみたいです」
「それは良かった。君、体の調子は大丈夫かな?」
眼鏡さんがわたしに話します。
「あ、はい。シーツ、お借りしたみたいでありがとうございました」
シーツを畳んで椅子の上に置き、寝かせて貰っていたようなので椅子から立ち上がりお礼を言います。
「いや、構わないよ」
「わたしは園崎澪音と言います。不躾ですがあなたのお名前は…?」
眼鏡さんはずり落ちかけた眼鏡を直しながら、
「僕はユルバン。この教会で神父をしている者だよ」
はー、神父さま。
「私はこの子の兄兼ガイドです」
不思議な人もユルバンさんに自己紹介を返します。
私お兄ちゃんなんていないはずなんですが…ん?今確か…
「ガイドさん?」
眉を寄せながら聞き返すと、
「ん?どうしたの澪音ちゃん、
鳩が麻痺毒食らったような顔をしてるけど」
いやそれどんな顔ですか。
ガイドさんというと=光の塊
だった私は
「鳩が食らったのは豆鉄砲では…本当にあなたがガイドさんなんですか?」
と重ねて聞き返しました。
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