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あの後。
泣きわめいて、手当てされて、地べたに座り込んで恥ずかしさでガイドさんの顔を見る事が出来なくて。
町外れから動けるくらいに落ち着いた後、事件が起きました。
「澪音ちゃん、澪音ちゃん!」
ガイドさんは指で視線を誘導しわたしはそれを見つけました。
さっきまではピクリとも動かず死んだ物とばかり思っていた、ハギス。そのハギスが起きたと思うと黒いもやのような物を噴きました。
「驚いた…まさかこんな所に出くわすなんてね…」
ガイドさんがわたしを見ながらハギスを指して話します。
「澪音ちゃん、君凄いよ…君にばマスター゙の素養がある」
マスター?それが何かを聞く前に黒いもやを噴き終わったハギスがわたしにゆっくり近付いて来ました。
「ひ…っ!?」
また襲われると思いましたが、ハギスはわたしの近くまで足を器用に使い近付いて来たと思うと何かを期待するように体を揺すりました。
「澪音ちゃん、大丈夫だ。こいつにはもう君を襲う気はまったくないよ。むしろ」
ガイドさんはひとつ息を吐いて、
「君を主人として甘えて来てる」
予想の斜め上な事を教えてくれました。
ガイドさん曰わく、
「はぐれハギスが おきあがり
なかまになりたそうなめでこちらをみている!
なかまにしてあげますか?」
という状況なんだそうだ。
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