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-ゼネラルロッツ・澪音side-
ハギスをペットとしてからの話。
わたし達はゼネラルロッツに滞在していました。もっとも、町の人からは「よそ者」に対する冷たさしかありませんでした。少しだけ町の人と話をした後町に宿を取り(お金はガイドさんが払ってくれました)気が付けばもう辺りは暗くなっていました。
夜、別々に取った部屋のベッドに腰かけた時に町の人達の冷たい目を思い出して声を殺して泣きました。
(その時ハギスがわたしを慰めるためかわたしに体を擦りつけて来たので抱きしめてまた泣きました)
思えば、何もわからないままに「異世界」という所に送られて。
友人や親と呼べる人と離れて。
死ぬかもしれない化物と戦って。
誰一人味方とは言えない状況。
不安がない訳がありません。
結局その夜はハギスを抱いて、
朝になるまで眠れませんでした。
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