プロローグ

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これはこの世の全てにおいて電子化が進み、紙という存在が忘れられてまだ間も無い時代。 1人の少年が現実と電子世界の間を彷徨っていた。 「暗いよ、何も見えないよ、僕はこのまま無に呑み込まれちゃうの?」 彼は恐らくこの先、誰にも見つからず誰も見つけられないだろう。 この子の母親は今頃電子世界で、子供を連れて移住しようとした事を悔やみ自分の選択を責めているだろう。 現実と電子世界の狭間での滞在は、 つまり死を意味する。
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