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「なんで、
感じてるくせに」
耳元で、
海が低く囁く。
なんなんだ、
こいつ。
海にいいようにされて足の力が抜ける。
ガクンと、
膝を着く。
海の息が耳に掛る。
海が後ろから覆いかぶさってくる。
床に膝を着き、
そのまま背中の海の重さで、
床に手を付く。
なんて格好してんだ、
俺。
いやだ。
こんな。
「ふざけんな、
離せ」
俺を仰向かせて、
馬乗りになった海を睨む。
「いやだね」
海が負けじと睨み返してくる。
逃げようともがくが、
俺よりはるかに体格のいい海に馬乗りになられては逃げられない。
海は、
俺の両手を自分のしていたベルトで縛り上げる。
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