新手のやり方

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一億円を手に入れた。 なぜ、どうして。 本当に、目の前にあるものは一億円なのか。 夢じゃないのか。 頬を抓ってみたが痛みを感じる。夢ではない。 いつものように家に帰ってきて、見知らぬアタッシュケースがテーブルの上に置かれていた。 開けてビックリ玉手箱ならぬ、開けてビックリ一億円だ。 すぐに確認したね。 家を間違えたんじゃないかと、玄関扉を開けて表札を確認する。 間違いない。 『咲田』と書かれていた。 俺の家だ。 ならば、この金はいったい。しばらく黙考したが答えは出てこない。 このまま考え続けたら知恵熱が出るかもしれない。 現実なんだと思えば思うほど、心臓が破裂しそうなくらい収縮を速めている。 血流が身体中を駆け巡っていく。 今、脈拍を測ったとしたらどれくらいになるのだろう。
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