第1章

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2章.地球は二酸化炭素の衣を纏い、地表面温度が上昇している 1.化石燃料を燃やすと、二酸化炭素が大気に排出されます  皆さんは「地球温暖化問題」の本質を理解されていますか? まさか、「電気やガスを使って、その熱で気温が高くなる」なんて思っていませんよね。こんな明らかに間違った理解をしている人がいるかもしれないと心配しながら、説明をすすめていきます。燃焼による温度上昇は無視できます。問題は燃焼により発生する二酸化炭素です。二酸化炭素には、太陽光が地表に当たり、宇宙に反射していくのを邪魔(温室効果)する性質があります。太陽エネルギーが宇宙に反射していかなければ、大気にエネルギーが貯まり、気温が上昇します。  太陽光の入射と反射の関係は、気候変動に大きな影響を与えます。火山が噴火すると、火山灰が大気中を漂い、太陽光は地上に届かず、宇宙に反射され地上は寒冷化します。恐竜が滅んだのは、寒冷化の影響だといわれています。「それは、ウソだ」と思った方はいませんか。恐竜絶滅の直接の原因は、メキシコ湾に直径10キロ程度の隕石が落ちたことだといわれているからです。しかし、隕石が恐竜の全頭に当たったわけではありません。地球の裏側の恐竜を滅ぼしたのは、寒冷化が原因です。巨大隕石衝突の衝撃で、火山灰のような細かい粒子が大量に発生し、その粒子が年単位で空中を漂い、太陽光を遮って気温を十数度下げたといわれています。それだけ長期間太陽光が差し込まなければ、植物は枯れ、草食恐竜は食べる物がなくなり死に絶え、肉食恐竜は草食恐竜がいなくなり絶滅しました。
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