帰り道で…

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帰り道で…

先日、高校二年生の愛里は、三宅祐吾に愛の告白をした。 愛里の想いは、祐吾に届いたのだ。 そして、そのふたりの下校シーン。 「ねぇ、祐吾、わたし、お金持ちになっちゃったの」 愛里は、お金持ちになった経緯を語った。 『祐吾にうまく話せるわよ!の術』を使った 「そうか、愛里ちゃん、惚れ直したよ。やさしいんだね」 「あぁ!祐吾!ありがとう!祐吾にそういわれると、 とても嬉しいわ!」 愛里は、『満面の笑み、この思い祐吾に届け!の術』を使った。 そして愛里は、続けていった。 「それでね、できれば祐吾と一緒に、 レストランでお食事したいんだけど、どうかな?」 愛里はお得意の、 『おねだり上手上目遣いの術』でいった。 「いや、悪い。やっぱそういうのは、男のオレが リードするべきだと思うんだよね。 オレ、愛里のヒモじゃないから」 (確かにそうだわ!祐吾の言う通りよ。 わたしバカ!バカわたし!) 「祐吾、そういうつもりで言ったんじゃないの。 ごめんなさい」 愛里は、『わたしバカバカ、同情への誘いの術』を使った。 「いや、謝ることはないよ。 一緒に行きたい気持ちはよくわかるさ。でも、 今は今のままでいいんだよ、オレ」 (そう!祐吾お言う通りだわ!祐吾、ほんとにステキ!) 「それじゃぁ、祐吾、このお金って、 どうすればいいと思う?」 愛里はまたもや、『おねだり上手上目遣いの術』でいった。 「そうだなぁー、愛里ちゃん、大学、行くんだろ。 両親に苦労させなくてもいいことになるから、 学費として使わせてもらえば?」 「うん!それは、そうするけど、それでもまだ残っちゃうもん」 愛里は、『ちょっとスネてかわいいでしょ?の術』を使った。 「そうかぁー、そうだなぁー、それじゃ、 愛里ちゃんがキレイになるために使えば?」 (そうだわ、もっと祐吾に好きになってもらいたいもん!) 「うん!そうするよ!おしゃれとか…んー、 今はそれだけでいいかな?」 愛里は、 『ちょっと考える振りして、私かわいいでしょ!の術』 を使った。           ・           ・           ・ 愛里は祐吾と別れ、帰宅した。
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