第1章

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晴れ晴れした気分で実家に戻ってきた。 「おふくろ。ただいま。世話になるわ。」 「もう、あんたって子は... 50過ぎても落ち着かないね。」 ため息をつきながらも、荷物はあんたの昔の部屋に運んどいたよ、 まぁ、あんたの人生好きにしなさい、といい放ち台所にはいっていった。 俺はその後ろ姿に頭を下げた。 部屋に入り、窓開け空気の入れ替えと部屋の掃除をしておいてくれたおふくろに感謝しながら、荷物を片した。 ずっと単身赴任続きだったため、荷物はほとんどない。 スーツと普段着、それに相棒のギターだけだ。 「もう、ホワイトカラーじゃないからな。スーツもいらないか…」 ブラックスーツだけを残し、あとはゴミ袋に突っ込んだ。
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