第1章

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●●● さてと 一人つぶやき、パソコンを立ち上げる。 就職サイトを物色。 慌てないけどな… 失業手当があるし、急いで仕事探すことはない。 それにもう、養う必要もない。 どんな仕事があるか、ちらちら見ながら、でも、画面の情報はあまり目に入ってこなかった。 睡魔が襲い、こんなことじゃダメだな と、苦笑し、 検索で、近所と入力。 こっちに戻ってきたし、友人でも捕まるかと近所サイトを開ける。 ここの地名を入力、範囲は広めに設定。 登録している名前が挙がってくる。 ニックネーム登録だから、紹介文を確認。 お、こいつまだここにいやがった 早速、友人を発見。 50にもなり、長く地元を離れ、友人とも疎遠になると、なかなか情報は伝わらない。 早速、登録アドレスにメールを打つ。 他に誰か…と思い、マウスを動かす。 他にも何人か見つけた。 みんなに地元に戻ってきたことなど当たり障りのないメールを送り、 どうせすぐ飲み会になるだろうしな、 と詳しくは書かない。 きっと根掘り葉掘り聞かれるだろうし… そのままマウスを動かしてると、聞き覚えのあるニックネームがあった。 「まさかな…」 マナフィ 紹介文をを読む。 『こちらに戻ってきました。懐かしいけど、住んでいたわけじゃないので友人いません。よかったらお友達になってください。』 情報欄には、 既婚、子供二人 となっている。 心臓がドクドクと早打ちしている。 あの頃は、結婚していなかったし、本人かどうかわからない。 ただ、俺がつけたニックネーム。 まさか、と思いつつ、 メールを打つ。 『こんにちは。もしかして、ダイワ商事で働いてませんでしたか?』
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