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例えそれが陽聖を裏切ることになろうとも関係ない。
ジーンが最優先すべきは陽聖ではなく会社だ。
「待てよ。もしうまく陽聖に取り入ることができれば印を見られるか……」
あのジーンを見つめる熱は二人の行為を見たことによる興奮ではない。おそらくジーンの身体に欲情していたものだ。
これまで気にしたことはなかったし、陽聖はストレートだと思っていたが、潜在的な同性愛者は少なからず存在する。もしそうなら、陽聖を……。
そう考えたとき、無意識に眉を潜めていた。だがもうそれに賭けるしかない。
陽聖を傷つけることに抵抗がないわけではないが、追いつめられているジーンにはもうそれしか思いつく手立てがなかった。
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