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陽聖はキャンパスの外にあるカフェで友人の冬吾を落ち着かない様子で待っていた。
冬吾とは大学に入ってからの仲だが二人きりで会うことはほとんどなく、いつも誰かしらの誘いで一緒になる程度の付き合いだった。
そんな冬吾を呼び出したのには切実な理由がある。それはジーンとのことだ。
冬吾は陽聖にとって唯一ゲイの友人で、ジーンとのことを相談するには適任だと思って今日呼び出していた。
あれからジーンは陽聖に触れてくる機会がぐんと増え、増田やバートの前でも平気で頭を撫でてきたり、一緒に移動するようなときには肩を抱いてきたりする。
増田やバートも初めはどうしたものかと困惑しているようだったが、次第に慣れたのか最近では気にしている様子はない。
じゃあ誰が気にしているのかと問われれば一番気にしているのは張本人である陽聖だろう。
ジーンに触れられる度にどうしようもなくドキドキしてしまい、翻弄されっぱなしだった。
その対処の仕方をアドバイスしてもらおうと、アイスコーヒーを飲みながら待っていると時間ぴったりに冬吾が現れた。
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