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そろそろ夕方になり辺りも冷えてきた。
唯一のギャラリーであった老人も帰り、公園には青春の汗を流している中学生が数十人…。
…何はさておき。
キャプテン後李、一時ベンチに戻ったがそのまま再起不能…。
「僕の計算によるとこの距離から相手より先にボールを取るのはほぼ不可能…でも、それがなんだってんだぁ!」
《ズシャァァアァ!》
「おっ!インターセプト!」
スイッチの入った太郎に驚く空。もはや実況する事など空の頭にはなかった。
「真二頼む!このボールを空まで届けてくれぇ!」
「太郎…。」
辺りが冷え出す中、唯一燃え上がりつつある公園…。
…ちなみに、これはあくまで遊び試合。
「くっ!あと1人!あと1人さえ抜ければ空にパスが出せるんだぁ!」
《ズダダダダ!》
「おっ!凄いフェイント!」
ベンチから後李も驚く…。
「空ぁ!受けとれ!そして決めろ!俺達の連繋プレーを見せてやれぇ!」
「真二…。」
「わかった!俺はやるぜ!皆の魂が詰まったこのボール、必ずゴールへきめるんだぁ!」
…念のためにもう一度。
これはあくまで遊び試合…。
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