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そして時はサッカー編へ…。
「おはよー皆!」
「おはよー海!」
早朝から爽やかなあいさつを交わす海。そしてそれに爽やかに答える1組諸君。
さしずめ『さわやか1組』と言ったところで…本題に戻ろう…。
「よぅ元気か空?」
「あぁ…海か…元気だと言いたいところだか元気だと言えば嘘になる俺はいったいどうすればいいのかもう何もわからないむしろわかろうとしない俺はいったい誰なのかなんて誰も答えてくれない教えてくれないこんな俺なんて…」
「お~い!大丈夫か空ぁ~!また医者呼ぶか~?」
「医者なんて所詮俺の心なんて癒せないむしろ癒そうとしないこんな俺なんかいっそう二次元に生まれれば良かった毎日奥行きのない世界で暮らしてれば良かったこんな奥行きのある体なんてなければ良かった実際…」
「おいっ!マジで大丈夫か空!?いったい何があった!?俺が相談に乗るから話してみ。」
「…俺。」
「うん…」
いつになく乱れている空を見て海の表情も真剣になった。
「海…俺、『鉄魂』の最終回がどーしても見たいんだよ…。」
「…はっ?それだけ!?」
「それだけとは何だ!海にこのとろけるチーズをのせたパンが焦げすぎて全然とろけない時のような、泣きたいほど切ない気持ちがわかるかーー!」
「それは悲しいな…てか鉄魂の最終回ならウチのビデオ撮ってあるけど?見る?」
「えっ!本当に!サンキュー海は俺の救世主だー!」
「ははは…あっ、ビデオ貸してもいいけど1つ条件がある。」
「ちゃんとビデオ一番最初まで巻き戻して返すぜー!」
「いや、そうじゃなくて…空。」
「なんだ?」
「サッカー部の見学に来い!」
「……!?」
ビデオを餌に空をサッカー部に誘う海。
でもこれが、空の中学生活にとって大きな転機となるのだった。
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