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「あ」
俺は思わず声を出していた。
そいつはあの『中野 千鶴』だったのだ。
「…」
中野は一瞬、こちらに顔を向けたが、あとは興味無さそうにぷいっと顔を背けた。
―…そうか、あいつも二学年だから同じクラスなんだな。
俺は相手がこっちを気にしてないことをいいことに、そのまま教室から退室しようとした。
しかし、
「うぼあ!?」
俺は突如何もないところで転んでしまった。
そして、なぜかその拍子に、
開けっ放しだった鞄から、妄想ノートが飛び出して…
中野の顔面に衝突した。
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