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「あはは。それでそんなに不機嫌そうだったんだ。」
朝食の席で、父はいかにも面白いといった風ににやにやと笑った。
「笑い事じゃねーよ、ハル。」
そんな父に反して、アキトさんは呆れているようだ。
「ナツメ…お前がそーいう趣味なのは別にいいけどよ…さすがに新学期前日に8時間はやりすぎだぜ。」
「わかったわかった。」
俺はわざと曖昧にして返してみた。
アキトさんは「絶対またやるなこれ」みたいな顔をしていた。
わかってるじゃないか。
俺は思わずにやけると同時に、目玉焼きを丸ごと飲み干してしまった。
「ナツメ、のどつまるよ。」
父よ、もう遅い。
俺は水を勢いよく流し込んだ。
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