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俺は急いで屋上に向かった。
あそこはたまに運動部がたむろしているのだ。
そんな輩に見つかってしまったら…
『なんだこれ…ってうわ!男同士でキスしてんだけど!!』
『まじで~うわっキモ!』
『これ絶対ホモのやつだって!』
『持ち主探してみよーぜ!』
『うっわおもしろそー』
ってなるに決まってる。
俺は顔面蒼白で屋上の扉を開いた。
そこにはすでに誰かがいた。
しかもパラパラという独特の音が聞こえる。
遅かった…。
俺はそっと物陰から辺りを窺う。
あのユニフォームは…バスケ部か。
俺は果てしない絶望に襲われた。
思わずふらふらと地面にしゃがみこんだ。
「誰かいるのか…?」
しかも気づかれた。
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