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藤堂には笑顔を向けるくせに、俺には泣きそうな顔ばかり。
本当にあいつと結婚するつもりなのか。
俺がどれだけ我慢してきたと思ってるんだ。
親父さんとの約束を守っていたばかりに、本当に姫華を失ってしまいそうだ。
「やっぱり無理。あいつになんて渡せない」
もう1度携帯を手に取ってリダイヤル。
なんだかいやな予感がして、鳴り続けるコール音にイライラする。
「姫華、何やってんだよ」
1度切ってもう1度掛け直すと、今度はワンコールで繋がった。
「姫華、お前どこで何やってんだよ」
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