雨とあじさいと雷

28/30
248人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
姫華の家にも連絡を入れ、車は静かに走り出した。 「本当に姫華のこと大事なんだな」 「当たり前だ。あんたもそうだろ」 結婚まで考えてるんじゃなかったのかよ。 「大事だよ。もちろん」 「でも、なんで姫華は逃げ出したんだよ」 こいつと一緒にいれば、少なくとも雨の中1人で倒れることなんてなかったのに。 「俺には姫華に話せないことがいろいろあるんだよ」 「結婚する相手なのに秘密かよ」 「仕方ないだろ、知ったら余計結婚話がなくなるかもしれないし」 「どういうことだ」 .
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!