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「帰るんだったら送っていこうか」
帰り支度を済ませて鞄を肩にかけた私に、最近運転手業から解放されたひろくんが声をかけてくれた。
「ありがとう。でも大丈夫、藤堂さんと会うから。一緒に来る？」
「パス」
やっぱりね。
そう言うと思っていた。
「じゃあ、また明日。お疲れ様でした」
とりあえず来月のパーティーに来て行くドレスを買おうと会社を出た。
初めて藤堂さんに会ったお見合いの日、連れて行ってもらったショップへ向かう。
結構私好みの服が多くて実はまた行こうと思っていたんだよね。
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