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   総毛立つような違和感におそわれた。  頭の芯が曲げられるような、内臓がひっくり返るような感覚に、刃は膝をついて歯を食いしばる。  宙の部屋。  人外主従と話していただけのはずだ。 「……何か?」  ゆっくりと首を傾げたエリックの肩を、何気なく死神が抱き寄せた。  こいつは判っているのかと、彼女は目を尖らせる。が、口に出せる程平静でもない。  気分が悪い。めまいがしそうだ。  せめて意識を繋げようと、思考を巡らせる。  死神の言葉に罠は無かったか、宙はどこへ遊びに出たか、自分の体調は、今日の天気は。  ぷつんと、  針が通ったような感覚と共に、違和感が途切れた。  そして、我に帰る間もなく、唐突な光と衝撃に目が眩む。  床に頭をぶつけ、刃は息を詰めた。    
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