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幾晩か、死神の戻らない夜が続いた。
宙はまた不安げな顔をしていたが、今日もエリックと部屋に戻った。
どうも一緒に寝ているようだ。
自分の寝床へころがり、刃は一人あくびをかみ殺す。
「おてつだい」は、頻度は減ったものの、まだ続いている。
正直、助かってはいる。
いつまで続くやらと思いながらも、あてにし始めている部分もあった。
大きな洗濯物を干すのに、いちいちバレないように、浮揚と目眩しの二重呪文構成を組むのも面倒だし。
何より後々、「お手伝い」は宙の生活能力に役に立つだろうし。
天井を睨んで理由を並べ、刃は息を吐く。
重いまぶたを下ろし、目を閉じた。
不毛だ。
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