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   ごろりと、寝返りをうつ。  瀟洒な照明がさがる天井は高く、上質そうな家具が並ぶ部屋は広く、隅で寝る自分のスペースは、エリーズの枕ひとつで潰せる程度に小さい。  居候の身に不満は無いけれど、小さいことは少し、不便だ。  この家は、自分には広すぎる。  わだかまる苛々ははれず、目を閉じていても、落ち着かない。  また、何度めかの寝返りをうって、刃は起きあがった。  考えすぎだ。  眠れない。    
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