118人が本棚に入れています
本棚に追加
「どうしたんだルーズカース」
「まさか、わざと満月の夜に発情する魔法を解かないわけではないだろうな」
「いいじゃないか、ルーズカースがあんなに可愛いんだから。もっとレンヤが欲しいって……」
「あっわわわわわわわ、うぐっ、だが、本当はもうあの魔法は解けるのか?」
レンヤは答えなかった。
そんなレンヤに、ルーズカースは深々と嘆息して、
「……まだ不安なのか?」
「……ごめん」
「いや、責めているわけではない。この首飾りもはずさないし……我にまだレンヤを不安にさせる要素があるのか?」
そこで少しレンヤが黙って、ルーズカースをじっと見つめる。
その表情は大人びていて、けれどその眼差しは不安に揺れている。
そんな恋人の様子にルーズカース立ち上がり、レンヤの側に向かい、レンヤにそのまま抱きつく。
最初のコメントを投稿しよう!