第1章

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「どうしたんだルーズカース」 「まさか、わざと満月の夜に発情する魔法を解かないわけではないだろうな」 「いいじゃないか、ルーズカースがあんなに可愛いんだから。もっとレンヤが欲しいって……」 「あっわわわわわわわ、うぐっ、だが、本当はもうあの魔法は解けるのか?」  レンヤは答えなかった。  そんなレンヤに、ルーズカースは深々と嘆息して、 「……まだ不安なのか?」 「……ごめん」 「いや、責めているわけではない。この首飾りもはずさないし……我にまだレンヤを不安にさせる要素があるのか?」  そこで少しレンヤが黙って、ルーズカースをじっと見つめる。  その表情は大人びていて、けれどその眼差しは不安に揺れている。  そんな恋人の様子にルーズカース立ち上がり、レンヤの側に向かい、レンヤにそのまま抱きつく。
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