第1章

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 現れた恋人のレンヤに、ルーズカースは微笑む。  金色の髪に青い瞳の彼がルーズカースの恋人で、元勇者であり、昔は魔王の天敵である光の神だったレンヤである。  魔族と人間が和平を結んでいる現状では、勇者の出番はない……かに思われたのだが、勇者という肩書が人間側と魔族との関係をスムーズにするにはとても役立っていた。  そこで、レンヤが書類を覗きこんでくる。 「……なるほど」 「あれはまだレンヤには解けないのだろう?」 「……そうだな」  レンヤの答えに僅かな間があったのを、ルーズカースは見逃さなかった。  まさかと言うかのように見上げるルーズカースに、レンヤは微笑んで、
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