第1章

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 本当の所、許す、許さないのもないのだが、レンヤがそういった後悔を抱えているのなら、それを全て取り除くのも恋人であるルーズカースの仕事だと思うのだ。  そして今は、光の神でも何でもなく、レンヤはレンヤなのだ。  ルーズカースが恋した、たった一人の大切な恋人であるレンヤなのだ。  そう告げたレンヤに再びルーズカースは抱きつくと、レンヤが苦笑して、 「……だから、貴方には、俺は敵わない」 「ふん、力だけで全てを測るな」  そう答えるとレンヤは再び苦笑して、ルーズカースの首についた首飾りに触れる。  ルーズカースの力を封じて村人Aレベルの力にしてしまうそれを、レンヤはようやく外す決心をつけたらしいかった。  彼の手で外されて、ルーズカースの体に力がみなぎるのを感じる。  これでもう、低級な魔物に捕まってぺろぺろされたり、伴侶として捕まったりしないで済むとルーズカースが喜んでいると、
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