508人が本棚に入れています
本棚に追加
色が戻ってきた俺の目に飛び込んできたのは、両手に食べ物を持ってこちらに歩き始めたゆうかが、急に苦しみだして倒れる姿だった。
思わず何か喋っている海瑠を置き去りにゆうかに駆け寄った。
「ゆうか、大丈夫か」
「お腹、痛い」
お腹を押さえてうずくまるゆうかは立ち上がることも出来ない。
「今救急車呼ぶから」
何事かと集まる野次馬を威嚇しつつ、抱きかかえて移動。
「どうしたんだよ急に」
「わかん、ない」
突然のことにパニックになりながらも何とか救急車を呼んだ。
呆然としている海瑠に蹴りを入れて、救急車を誘導させる。
.
最初のコメントを投稿しよう!