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初々しい反応をする女は久しぶりで、最近回りにいないタイプだ。
見合い写真通りのお嬢さんってわけか。
ロビーに下りると、さっきの秘書君が俺にエスコートされて現れた姫華を心配そうに見ている。
「彼、いいの?」
「いいんです」
そんなに心配なら何か言ってやればいいのに、分をわきまえているのか自信がないのか、何も言ってはこなかった。
姫華は姫華でそっけない。
けんかでもしているのか、この2人。
堅苦しい服装のままでは疲れるから、行きつけの店で服を買い、着替えて出てきても秘書君は少し離れた場所に車を止めて待っていた。
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