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「違いますけど……」
「なんだ、違うのか」
それにしてもよく覚えている。
「あの頃も言いましたけど、俺は彼女を諦めるために家を出るって言いましたよね」
「だって顔に諦められませんって書いてあっただろ」
「そんなこと書いてませんよ」
それに今は姫華へのプレゼントを探してるんだって。
「高校生のくせに生意気に家を出るとか大それたこと言って、大人ばかりのあの会社でよく頑張ってたよな」
「たいした仕事はしてませんよ」
資料室で資料整理していただけだし。
サボりに来ていたあなたよりは頑張っていたかもしれませんけど。
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