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この人は俺がアルバイトをしに来ていたときに、出会った人。
資料室で資料整理していたら、営業のくせに資料室にサボりに来ていた。
俺が藤堂だって知っていて、堂々と俺の仕事している部屋でサボるって凄い神経しているって思ったっけ。
確か5歳くらい年上で、今は4年前に結婚した奥さんと可愛い娘の写真を定期入れに入れて幸せの絶頂にいる。
「ん~。なんていうか、とりあえず幸せになって欲しいんですよね」
「なんだそれ、お前が幸せにするんじゃないのか」
「俺に出来ますかね」
「さぁな、お前の気持ち次第なんじゃないか。ていうか、久しぶりに顔見せに来たと思ったら、また悩み事か。普通のときに来たことないんじゃないか。たまには俺の悩みを聞けよ」
そう言われてみればそうかもしれない。
なんとなくこの大木さんには弱音を吐けるというか、この人に話すと答えが出る気がする。
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