心が晴れた日

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休憩所を出ようとした俺を呼び止める声。 アルバイト時代はこうやって毎日のようにご馳走になっていたっけ。 今は部署は違うけど、俺が部長で彼が係長。 それでも一切関係ないってスタンスが嬉しい。 「奥さんとお嬢さんが待ってるんじゃないんですか」 「今実家に帰ってるんだよ」 「実家に帰らせていただきますって?」 「そんなわけないだろ。出産のためだよ」 「もしかして2人目ですか」 「まぁな」 どおりで結婚してから身奇麗になっていたはずの大木さんが、昔の姿に戻っているわけだ。 奥さんがいないと全然ダメなんじゃないか。 .
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