続きの始まりの日

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「時間切れ。おいで」 信号が青に変わってアクセルを踏む。 無言は肯定だということにして。 もしいやだと言ったら諦めて送り届けるつもりでいる。 しかしゆっくりマンションに向かって走っているが、どうやらその心配はないらしい。 我が家に近づくにつれて、心臓が早鐘を打つ。 きっとさっきからずっと無口なゆうかも同じだろう。 子供の頃からお互いの実家にはよく出入りしていたが、1人暮らしの部屋は全く別物で。 20歳を超えた今なら尚更。 もちろんゆうかを傷つけるつもりなんてありはしない。 それはきっとゆうかもわかっているはず。 .
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