ありえない同期(続き)

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「兄貴の料理。本場仕込みだしな」 森川くんはつぶやくように言う。 本場ってことは、イタリアで修行……? 「そうなんだ!  お料理も美味しくて、雰囲気もステキだし、 お客さんがたくさん来るのもわかるなー」 「そう?ありがとう」 いつの間にかひかりさんは、私たちの後ろに立っていた。 「ハイ。本当に美味しいです。 今度、理沙も連れて食べに来なきゃ!」 「じゃ、ねーだろ? お前は、ここで奉仕労働」 やっぱり、その話はまだ終わってないんだ。 「優奈ちゃん、ちゃんとしててすごく助かったな。 アルバイト代払うからって言いたいところだけど。 それはまずいのよね? 達己くんもお金は受け取らないし。 じゃあ、好きなもの食べて飲んでもいいから、 お手伝いしてくれない? 私からもお願いしたいな」
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