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「は?」
「え?」
「違うよっ!」
「違います!」
慌てて否定した言葉は、森川くんとかぶってしまった。
思わず、森川くんの顔をジロリと睨んでしまう。
隣り合って座ってるから
距離がやたらと近いけど、
森川くんも負けじと、
ムスっとしたまま私を見下ろした。
そんな様子を見て、
ひかりさんと、カウンターの中の正己さんは、楽しそうに笑う。
結局、私は、このステキなお店を
お手伝いすることになりそうで……。
明日は仕事が終わったら、とりあえずここに足を運ぼう。
こんな風に、誰かに必要とされたのは、いつ以来だろう。
それだけで、私の存在している理由がある気がした。
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