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美味しかったはずの正己さんのお料理が、急に味気なく感じて、私は急いで残りを口に運んだ。
「優奈ちゃん、今日はそれ食べたら、もういいわよ。
人の入りも落ち着いたし」
「はい」
気を使ってくれたのか、ひかりさんは、私に耳打ちした。
森川くんは、確か美人ナースと付き合っているって噂があったっけ。
ちゃんと彼女いるんだもんね。
もちろん、別にどうだっていいし、私には関係ない。
だけど、
いつも私には、小バカにした顔しかしない森川くんの爽やかな笑顔。
優しそうな表情。
なんだか、すごくモヤモヤする……。
「すいません。一杯だけ飲ませてもらってもいいですか?」
私は、正己さんに向かって言った。
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