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ここ数日、お手伝いの後、わりと遅くなってから
一人で歩いて帰る。
いつもと違うのは、今日は少し、酔っているだけ。
今まで一人で外でお酒を飲んだことなんてなくて、
そして、いつも飲み会の時は、誰かが送ってくれて……。
さっきから考えないようにしてるのに、チラチラと頭に浮かぶ。
腕を組みながら出て行った、
二人の後ろ姿。
別に私には関係ない……。
早く帰って寝よう……。
「あれ。もしかしてユーナ?」
信号待ちで、立ち止まっているとき、後ろから声を掛けられた。
「あー。ケイン!!
偶然だねー」
体もフワフワ浮いてるけど、頭の中もフワフワ浮いてる。
もう会いたくないと思っていたはずのケインなのに、
知り合いがいて嬉しいとさえ思ってしまった。
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