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「私、ロープウェイ乗るの、初めて!
本当にロープにぶら下がるんだね!
すごい!途中で切れないかな……」
私が窓枠にかじりつくように外を見ていると、
理沙が横から外を覗き込む。
「そんなテンション高い優奈、初めて見るかも。
そんなに山に登るのが楽しみなわけ?」
「うん。初めて来たし、
最近、こういう大自然に興味が出てきて……」
「ふーん。
私は、ここまでの山道で、気分最悪……。
正直、もう温泉に入ってゆっくりしたいよ」
理沙が力なく言った。
定員15人のロープウェイには、社員全員は乗れなくて、
2つに分かれることになった。
総務と営業で分かれればいいのに、
私たちが乗ったロープウェイに
森川くんたちの若手グループが乗り込んでくる。
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