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「田口」
唐突に、森川くんが私を呼ぶ。
それだけで、私の胸はギュッと締め付けられる。
「お前、あんま酒飲むなよ。
特に好きでもない男と二人で飲むのはやめとけ」
「……うん……」
「それに、今日みたいに男の部屋に軽々しくあがんなよ?」
「……もう、上がんないよ……」
今さらこんなこと……。
胸が痛くて、出た声は震えてる。
「……ちゃんと幸せになれよ」
「……バカ……」
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