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あの日、森川くんの家に行かなかったら、
きっと私は、もっと辛くて、もっと気持ちが沈んでいたのだと思う。
だけど……なんとなく、森川くんの気持ちがわかる。
結局、私たちは似た者同士なんだと思う。
過去をなかったことにはできないけど、
未来は変えられる。
森川くんは、今までの営業実績を全部捨ててまで、
自分を見つめ直そうとしているんじゃないかな。
逃げたんじゃなくて、
進むため。
森川くんの根本に何があって、
この間、何があったのかも、わからない。
よく考えたら、私は森川くんのことを何も知らない。
だけど、
彼はきっとどこかで頑張っている。
そんな気がする。
だから、私ももう、
過去にしがみつくことも、
引きずられることも止めよう。
いつかもう一度、ちゃんと恋できる日がくるまで、
私もまっすぐに前を向いていようと思う。
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