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「そろそろ帰ろうか、達己もチカも帰ってくる頃だ」
あちこち案内してもらって、時間があっという間に過ぎて、太陽もだいぶ傾いている。
オフィスの前についたとき、空がきれいなオレンジ色で、町並みもオレンジに染まっていた。
ごくごく自然にラフは、助手席のドアを外から開けてくれる。
日本ではあまり受けないあからさまなレディファーストに戸惑っていたのもはじめだけ。
すっと差し伸べてくれる手をしっかり掴み、私は車から降りた。
「すごく楽しかったです。本当にありがとう」
大柄なラフを見上げながら、にっこり笑う。
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