いちごのそーだ

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 周りの視線が気にならない訳じゃない。  周りの噂が気にならない訳でもない。  けど。  彼とのこの、甘くて酸っぱい。  そしてどこか、くすぐったくてこそばゆい。  シュワシュワっとしてキュンとするようなこの感覚。  何年も忘れていた、只、単純に好きってだけのこの気持ち。  手放しちゃうには、ちょっと……否かなり、勿体ない。  だから、とりあえず。  来年30になるってその事実はこの際全て気付かない振りをして、今はこの恋を大切に育んでみたいって、そう思う。  そしてこの恋が弾けて飛んでしまわぬよう……ずっと彼の手を握っていたい。  この温かくて優しい、聡太くんの手を。 2015.12.10 by KAORI
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