[完]いちごのそーだ

いちごのそーだ

　私、遠山いちこ29歳。
　彼、久我聡太21歳。

　いわゆる、年の差カップルってやつだ。

　私達が出逢ったきっかけは……弟。

　ある日、否、ある晩。
　真夜中に鳴ったチャイム。

　恐る恐るインターホンのモニターを覗き込むと、そこには弟ともう一人知らない男の子が映っていた。

　明らかに泥酔状態の弟を必死に支え、

「すいません夜中に」

　そう言って、頭を下げる男の子。

　それが彼、聡太くんだった。

　実の弟だけならまだしも、それを介抱してくれた彼をそのまま閉め出す訳にもいかず……｡

　私は仕方無くマンションのオートロックキーを解除し、結局そのまま二人を泊める羽目になった。